『深夜特急』は全18章 — 第一章から第十八章まで、どの巻に入っているか
新潮文庫(2020年の新版)の目次を6冊ぶん見ると、章の番号は第一章から第十八章まで途切れずに続いています。 1巻が第一〜三章、2巻が第四〜六章、3巻が第七〜九章、4巻が第十〜十二章、5巻が第十三〜十五章、6巻が第十六〜十八章です。 章の番号は巻をまたいで通し番号になっているので、「第十章」と聞いたら4巻の最初の章だと分かります。
編集:ちんあなご編集部/最終確認:2026年11月7日/作品本文の引用はありません
章の一覧表
新潮社の各巻のページに載っている目次を、そのまま表にしました。 題の下に付く地名の添え書き(「香港」「マカオ」など)は、新潮社の表示にあるものだけを書いています。
| 巻 | 章 | 章の題 | 添え書き |
|---|---|---|---|
| 1巻 | 第一章 | 朝の光 | 発端 |
| 第二章 | 黄金宮殿 | 香港 | |
| 第三章 | 賽の踊り | マカオ | |
| 2巻 | 第四章 | メナムから | マレー半島I |
| 第五章 | 娼婦たちと野郎ども | マレー半島II | |
| 第六章 | 海の向こうに | シンガポール | |
| 3巻 | 第七章 | 神の子らの家 | インドI |
| 第八章 | 雨が私を眠らせる | カトマンズからの手紙 | |
| 第九章 | 死の匂い | インドII | |
| 4巻 | 第十章 | 峠を越える | シルクロードI |
| 第十一章 | 柘榴と葡萄 | シルクロードII | |
| 第十二章 | ペルシャの風 | シルクロードIII | |
| 5巻 | 第十三章 | 使者として | トルコ |
| 第十四章 | 客人志願 | ギリシャ | |
| 第十五章 | 絹と酒 | 地中海からの手紙 | |
| 6巻 | 第十六章 | ローマの休日 | 南ヨーロッパI |
| 第十七章 | 果ての岬 | 南ヨーロッパII | |
| 第十八章 | 飛光よ、飛光よ | 終結 |
各巻の巻末には、章とは別に対談が1本ずつ入っています。 対談の題と相手は巻末対談の題名と相手に分けました。 章の数に含めていないのは、新潮社の目次でも章とは別の行になっているためです。
章の題から読み取れること
題だけを眺めても、この作品の組み立てが少し見えてきます。 ここでは本文には触れず、題の付き方だけを整理します。
- 題と添え書きの役目が分かれている。題は「朝の光」「雨が私を眠らせる」のように言葉の印象で付き、土地の名は添え書きの側に出ています。ただし「メナムから」「ペルシャの風」のように、題の中に川や地域の名が入る章もあります。
- 国をまたぐ章は、同じ添え書きにローマ数字が付く。マレー半島I・II、インドI・II、シルクロードI〜III、南ヨーロッパI・IIがそうです。長い滞在や長い移動を、2章以上に分けて書いていることが表から分かります。
- 1か所に1章だけ割かれた土地もある。香港(第二章)、マカオ(第三章)、シンガポール(第六章)、トルコ(第十三章)、ギリシャ(第十四章)がそうです。
表の上では、どの巻も3つの区切りで組まれていることが確かめられます。 単行本の3冊が文庫で6巻に分かれた経緯は単行本3冊と文庫6巻の対応に書きました。
「手紙」と題された章が2つある
表の添え書きを見ると、第八章「カトマンズからの手紙」と第十五章「地中海からの手紙」の2つに「手紙」の語が入っています。 どちらも、旅の途中で書かれた手紙の形を取った章だと題からは読めます。 ただ、中身の形式までは新潮社の目次からは確かめられないので、ここでは「題に手紙とある」ことだけを書きます。
興味深いのは、この2章がちょうど第3巻の中ほどと第5巻の終わりにあたることです。 前者はインドI(第七章)とインドII(第九章)のあいだ、後者は地中海を扱う第5巻の最後の章です。 カトマンズの章がある第3巻の街についてはカトマンズのページに、 その直前の土地をまとめた巻は第3巻の解説にあります。
章の数え方が使える場面
- 電子書籍で目的の章を探すとき。合本版は6巻が1冊にまとまっていますが、目次は章の番号で引けます。第十章以降が4巻以降、と覚えておくと便利です。
- 他の人と話すとき。「第二章の香港」と言えば1巻、「第十二章」と言えば4巻の最後、と巻を言わなくても通じます。
- 旧版と新版を見比べるとき。章の題と並びは、1994年の文庫版でも同じかどうか。この点は、今回の確認では新潮社の表示から確かめられませんでした。新版を基準にした表だと考えてください。